「デキル!」と言わせるコンサルテーション 第7回
ERにおけるコンサルテーション
箕輪 良行
1
1聖マリアンナ医科大学病院・救命救急センター
pp.1290-1293
発行日 2005年7月10日
Published Date 2005/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101949
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ERでの一場面
(救急車で胸痛で冷汗をかいた56歳の男性が搬送され,直ちに酸素投与,静脈路確保,心電図検査が施行された)
●研修医:「V2~5でST上昇してます.前壁の心筋梗塞と思います.バイタルは血圧82,脈68,SpO292%なので,とりあえずアスピリンとレペタン始めます.」
■救急医:「発症から45分は経っているから,ポータブルで胸部とって,すぐに循環器に電話して」
(研修医が電話でプレゼンテーションして患者は不安定と報告したが,CCUで処置中のため10分ほど行くのが遅れるとのこと.そのうちに……)
●研修医:「先生,VT(心室頻拍)です.脈は触れますが,患者さんのレベルはダウンしています.」
■救急医:「パッドを貼ってカルディオバージョンの用意をして.それからヘパリン5000単位ボーラスとtPA(血栓溶解薬)を生食100mlに溶解して静注するよ」
(150Jで洞調律に戻り,血圧は70台,呼吸数28でSpO290台のため気管挿管の適応と判断してバックバルブマスクをあてているところに循環器専門医がやってきた)
▲循環器専門医:「ええっ,挿管するほど悪い状態なら,一言そう言ってくれれば,処置は中止してすぐに来れたのに!!」
(研修医をにらみつけて,呼吸管理している救急医を無視するように「CV入れるから」とナースに指示して上肢を駆血した)
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