「デキル!」と言わせるコンサルテーション 第6回
手術のためのコンサルテーション
上野 正紀
1
1虎の門病院消化器外科・医学教育部
pp.1094-1098
発行日 2005年6月10日
Published Date 2005/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100207
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急患室でのコンサルテーションの一場面
(深夜の急患室の研修医から外科オンコールの専門医に電話があった)
●研修医:「夜分遅くにすいません.急性腹症の患者さんがいます.診ていただきたいのですが」
■専門医:「じゃあ,今から行くよ」
(急患室で)
●研修医:「患者さんは25歳独身女性で,本日夕方6時ころから心窩部痛が出現し…….体温は……,白血球は……,CRPは…….レントゲンは…….合併症は…….」
■専門医:「月経は? 直腸診は?」
●研修医:「月経は問診してません.直腸診はまだ……」
■専門医:「では診断は?」
●研修医:「……急性腹症……で・す」
■専門医:「……具体的に何の疾患を疑いますか? 鑑別疾患は? 手術適応ですか?」
●研修医:「……」
■専門医:「……,ありがとう.あとは外科でやるから大丈夫」
●研修医:「はい.お願いします」
(淡々と専門医の診察が進み,手術の準備,当日手術となった.ほっとして研修医は忙しい当直業務に戻っていった)
考えてくれない人,答えてくれない人には何も教えられません.
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