特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
血液生化学検査
脂質・リポ蛋白
TG(トリグリセリド)
板倉 弘重
1
1茨城キリスト教大学食物健康科学科
pp.256-258
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101794
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
TG(triglyceride)はグリセロールに3分子の脂肪酸が結合したもので,脂肪酸の貯蔵と運搬体として機能している.食事から摂取された脂肪酸は,小腸でTGに再合成されてアポB48と結合し,カイロミクロン(CM)として分泌される.食後の高TG血症はCMの増加による.
CMはアポCⅡの存在下でリポ蛋白リパーゼ(LPL)の作用を受けてCMレムナントに変化する.CMレムナントは主に肝に取り込まれる.アポCⅡあるいはLPL欠損症では,CMが血中に停滞し高TG血症となる.
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