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例 高血圧症がBaseにある70歳男性が,発熱や呼吸困難を主訴に肺炎で入院したときのプレゼンテーションで
初期研修医:(検査所見まで述べて)以上です.プロブレムリストですが,#1.市中肺炎,#2.高血圧症,#3.前立腺肥大としました.
指導医:なるほど.
初期研修医:アセスメント・プランです.まず市中肺炎ですが,今回の主訴の発熱や呼吸困難の原因としては画像所見も含めて肺炎でいいと思います.喫煙歴もなく……(#1のアセスメント+プランまで終了).
指導医:それで,異型肺炎の可能性に関しては,どうかな?
初期研修医:えーっと,異型肺炎ですか…….あまり意識していませんでした.
後期研修医:今回の症例に関しては,グラム染色においてもグラム陽性双球菌のみがしっかり見えており,悪寒戦慄なども含めて,肺炎球菌性肺炎でよいと判断しています.また,レジオネラ肺炎などを疑わせる病歴や身体所見も認められておらず……(ちょっと経って).(初期研修医に向かって)ここまでの詰めた話はきっちり打ち合わせていなかったね,ゴメン.
初期研修医:いや,すみません.#2の高血圧症ですが,近医でFollowされているそうですが,食事や薬剤に対するアドヒアランス(積極的に参加する態度)が,かなり悪いようです.今回の肺炎とは直接は関連しないかもしれませんが,対応したいと思います.
指導医:そうだね.
初期研修医:#3の前立腺肥大ですが,ROSで聞いてみると,結構困っているようで…….
指導医:そうか,それは気付かなかったね.
後期研修医:僕も着目していなかったんですよ.
初期指導医:具体的にどうしたらいいかはまだわかっていないですが…….
指導医:後期研修医ともう一度,確認してみてごらん.わからなかったら,僕(指導医)にでも,泌尿器科の先生にでも相談してもらったらいいよ.よし,じゃぁ,みんなでもう一度見に行こうか.
初期・後期研修医:ハイ!
前回までの各論で,プレゼンテーションに必要な情報収集,情報の呈示を説明しました.
プロブレムリスト
既に紹介したフォーマットの通り,プレゼンテーションは主訴,プロファイルから始まり,身体所見,検査所見を述べ,その後にプロブレムリスト,アセスメント・プランに入ります.「プロブレムリストです」と発表者が述べる=ここから整理が始まる!ということで,発表者も聴衆も頭を切り替えられることになります.
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