特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
呼吸器疾患
細菌性肺炎―主に市中肺炎
藤田 次郎
1
1琉球大学医学部感染病態制御学講座(第一内科)
pp.264-268
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101528
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肺炎については,発症した環境により,原因微生物をある程度推定できるという経験的事実に基づいて,以下のように分類することが一般的となっている.すなわち,市中肺炎(市中生活者に発症した肺炎)と院内肺炎(入院患者に入院後48時間ないし72時間以降に発症した肺炎,ただし潜伏期間から考えて病院外での感染が明らかな場合はこれに含めない)である.院内肺炎の大半は,患者は,入院が必要な基礎疾患を有していること,および原因微生物として,病院環境に生息している微生物の関与が大きい,という特徴がある.このように,市中肺炎と院内肺炎の間には,患者背景,原因微生物に明らかな違いがあるため,患者に対する説明時の注意点やポイントも異なってくる.本稿では市中肺炎に関して記載する.
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