今月の主題 血液腫瘍はどこまで治し得るのか
血液腫瘍の治療目標と戦略
造血器腫瘍の診断と治療のトピックス
木下 朝博
1
1名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座 血液・腫瘍内科学
pp.1072-1074
発行日 2006年7月10日
Published Date 2006/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101267
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ポイント
造血器腫瘍の新しい分類,WHO分類が定着しつつある.
DNA microarrayなどを用いた研究によって,新たな疾患の同定や病態の解明などが進歩している.
分子標的治療が飛躍的に進歩している.代表的な小分子物質薬剤としては,慢性骨髄性白血病(CML)に対するイマチニブ,急性前骨髄球性白血病(APL)に対するATRAや砒素,多発性骨髄腫(MM)に対するサリドマイド,ボルテゾミブ,レナリドミドがある.モノクローナル抗体治療薬としてはリツキシマブや放射性同位元素標識抗CD20モノクローナル抗体などがある.
造血幹細胞移植は,幹細胞ソースや移植前処置の多様化によって大きな進歩を示している.
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