特集 臨床医必携 単純X線写真の読み方・使い方
骨格系
代謝・内分泌疾患と骨関節病変―特徴的骨変化を読む
藤澤 英文
1
,
櫛橋 民生
1
1昭和大学横浜市北部病院放射線科
pp.316-322
発行日 2004年11月30日
Published Date 2004/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101221
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典型的な症例
手関節の単純X線正面撮影で,尺骨端は,杯状陥凹(cupping)を示し,幅広い(flaring).予備石灰化層は不鮮明で,刷毛状不整化(fraying)を認める.橈骨骨幹端にも刷毛状不整化を認める.成長板間隙は開大している.
膝関節の単純X線正面撮影では,予備石灰化層は消失し,骨幹端は不整で,横径が拡大している.これらは成長板の骨化障害による所見である.
骨は全体的に骨濃度が低下しており,骨量減少(osteopenia)の状態である.本症例は抗てんかん薬を服用しており,薬剤性のくる病である.
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