今月の主題 臨床行動に結びつく検査戦略
検査戦略の正しい理解
院内感染対策と臨床検査
奥住 捷子
1
,
増田 道明
2
1獨協医科大学病院医療安全管理部感染防止対策課
2獨協医科大学微生物学講座
pp.770-773
発行日 2004年5月10日
Published Date 2004/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100792
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ポイント
院内(病院)感染には,①入院患者が,原疾患とは別に新たに感染した感染症と,②医療従事者が院内で罹患した感染症とがある. 院内感染にかかわる臨床検査には,感染症の起因微生物検出検査,保菌調査があり,アウトブレイク時の介入・立ち入り検査とその検出菌の分子疫学的解析などがある.
院内感染の原因は,日和見感染,医療器具などの挿入(各種カテーテルやドレーンなどの異物)に伴う感染,血液を介した感染,市中から持ち込まれた微生物による感染などに分けられる.
院内感染は,日和見感染をも含むため,あらゆる微生物が起因微生物となりうる.
院内感染防止の予防策には,標準予防策をもとに病原体別に空気感染予防策,飛沫感染予防策,接触感染予防策をとる.
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