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ある病院で
(金曜日の夕方5時,病棟のナースステーションでの医師の会話)
●医師A:「また,××クリニックから急患だって?」
●医師B:「そうなんだよ.何でこんな患者,早く送ってくれないんだろうな.急性膿胸なんだから外来でダラダラ抗生剤点滴しないで,はやくドレナージしなきゃいけないんだけど,中途半端に治療しちゃってるから,癒着しちゃって,ドレーンも入らないんだよ……」
(金曜日の夕方5時,地域医療連携室へクレームの電話が……)
■クリニック院長:「××クリニックの院長だが,おたくの病院は患者を紹介しても,ろくに返事をもらったことがないが,どうなってるんだ! それから,何人も紹介してるんだが,一人としてクリニックの外来に帰ってこないんだが,そちらの病院は患者の囲い込みをやってるのか! そんなことだと,医師会としても対応を考えさせてもらうぞ!!」
これまで本シリーズでは,主に研修医のためのコンサルテーションについて連載されてきましたが,今回は実地医家である開業医(一般医,プライマリケア医)のためのコンサルテーションについて考えてみたいと思います.最初にお断りしておきますが筆者自身もごく最近病院を退職して開業し,地域の一般医の仲間入りをさせていただいたばかりです.当然,さまざまなことが手探り状態でもあり,決して『デキル!』と言わせるコンサルテーションをいつも実践できている訳でもありません.ただ比較的最近まで総合病院でコンサルテーションを受ける側の立場にあったことからコンサルテーションをするほうと双方の視点からみて『デキル!』と言わせるコンサルテーションとまではいかなくともより良いコンサルテーションについて考えてみたいと思います.
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