海外事情
病院が中心となったオーストラリア・北部シドニー地域の公衆衛生
生田 清美子
1
1神奈川県立衛生短期大学
pp.454-457
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902757
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日本公衆衛生協会発行の『世界の公衆衛生』1)を目にしている人は多いと思う.しかし,筆者を含めて多くは,近代公衆衛生の始まりであるイギリスと,戦前のわが国に影響を及ぼした環境衛生の国・ドイツと,戦後のわが国に大きな影響を及ぼしたアメリカ合衆国に目をとめただけではないだろうか.早くから国際情勢に注目された方には申し訳ないが,私たちが目を向けてきたのは,国内問題で手一杯だったと思う.今では少し状況が異なり,身近で,さまざまな国に援助に出かける人によく出会う.福祉との関連で北欧各国やオセアニアなどへ出かける人も多い.
改めて私たちの国を振り返ると,平均寿命世界一・健康寿命世界一・乳児死亡率の低さ世界一に感嘆する.この状況の中だからこそ,例えば“日本こそ高齢社会のモデルに”2)なり得ることもでき,今,健康先進国としての役割をもっと果たすことができると思う.私たちはこれから,さらに公衆衛生を世界に広げて考えていきたい.
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