資料
市町村自治体に勤務する保健師および栄養士の研修に関する調査研究
福永 一郎
1
,
中山 照美
2
,
亀山 千枝子
3
,
實成 文彦
1
,
平尾 智広
1
1香川医科大学人間環境医学講座衛生・公衆衛生学
2香川県国分寺町保健センター
3香川県西讃保健福祉事務所
pp.445-448
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902755
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はじめに
市町村自治体は地域での公衆衛生の第一線の機関であり,重要な役割を担っている.ことに本格的な高齢社会の中で,「寝たきりにならないための対策」が求められており,市町村自治体においては,その第一線機関として若年世代からの科学性・計画性を保った公衆衛生政策,地域での従事スタッフの質の向上,地域の人的資源の活用,活動への住民の主体的参加と,住民ボランティア活動の活性化などの包括的保健政策が必要である.そのためには,市町村で公衆衛生に従事する保健師,栄養士等が,これらの活動のマネジメントができる公衆衛生専門家として資質を確保し,また養成することが求められる.
しかしながら,現状ではこれらの健康政策立案や,活動遂行・活動評価をはじめ,公衆衛生現場で活動するための人材育成システムは十分には作られてはいない.また,介護保険制度などの導入に伴う業務量の増大によって,市町村現場では,疫学・公衆衛生学,健康政策科学的観点を取り入れた活動企画・実施・評価は,これまで以上に困難になりつつある.
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