特集 これからの国際保健医療協力
世界保健機関(WHO)が取り組む主要課題と戦略
千村 浩
1
1国立がんセンター運営部政策医療企画課
pp.239-242
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902705
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WHOでは,従来よりマラリアや結核などの感染症やがんや糖尿病などの非感染症,食品保健や医薬品の安全性などに重点的に取り組んできた.1998年にDr. Gro Harlem Brundtlandが事務局長に就任して以来,これらに加えて保健システムの機能評価,各種インターベンションの費用対効果に関するデータの整備などを通じて,加盟国が限られた資源をより効率的に活用できるような支援を進めてきた.
このような活動は,①DALE(disability-adjusted life expectancy)を用いた健康の評価,②generalized cost-effectiveness analysisの手法を用いたインターベンションの費用対効果に関するデータ整備,③health system performance assessment,④commission on macroeconomics and healthによる開発途上国の健康への投資が世界の経済成長と貧困の解消に寄与するとの議論の整理(macroeconomics and health:investing in health for economic development)の4点に要約できる.
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