特集 地域保健法で保健所は変わった?
保健所の機能強化の成果—保健所の専門的・広域的機能と専門職の役割
北原 稔
1
1神奈川県秦野保健福祉事務所保健福祉課
pp.708-712
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902161
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「保健所は一体何をしてくれるのですか?」しばしば市町村から浴びせられる言葉だ.地域保健法による新たな枠組みがスタートして,保健所は専門的・広域的な機能を発揮することが求められている.管内にいくつかの市町村を有する保健所にとって,「広域的」な機能は比較的理解してもらえるが,「専門的」な役割についての共通理解は内部的にも難しい.特に,神奈川県では平成9年度より保健所は県福祉部と衛生部の出先機関が併合した保健福祉事務所となった.この変革の中で,歯科保健を担当していた筆者も,保健福祉課長として新たな専門性を問われる立場に置かれた.そこで,専門職としての専門性をどのように生かし,組織として保健所の総合的な専門性を発揮していくのか? 筆者の経験を紹介しつつ,一緒に考えてみたい.
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