アニュアルレポート・1999
衛生学の動向
青山 英康
1
1岡山大学医学部衛生学教室
pp.182-184
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902044
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日本衛生学会の会員の主要部分は大学関係者であり,最近の動向として若手研究者による会員増が認められ,会員数も約3,000名に達しようとしている.一方,日本産業衛生学会は産業現場で研究と教育,そして実践に従事する産業医や産業看護職など幅広い職域保健と医療の専門職が会員を構成しており,会員数も7,000名を超えている.日本公衆衛生学会は地域保健と最近は福祉分野にも幅を広げて,保健と医療と福祉の各分野の専門職,特に国や都道府県や市町村,そして保健所や市町村保健センターなどの行政官が会員の主要部分を占めており,会員数も3学会のうちでは最大を誇っている.
これら各々に特徴を持つ学会において,いずれも研究分野は近時拡大しているが,地域保健と職域保健の両分野におけるフィールド研修を卒前学部教育や卒後研修,そして生涯学習として担当できる教職員の数は決して増えていないどころか減少傾向にある.今日の社会的状況からいえば,その必要性は日々高まっており「多数派ではないが主流派」といった状況である.
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