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今月の事例 鹿児島県大口保健所
健康運動指導士と健康運動実践指導者をどう支えるか
岩松 洋一
1
,
吉田 京
2
1鹿児島県大口保健所
2愛知県足助保健所
pp.312-313
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901878
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連載4回目のテーマは「健康運動指導士と健康運動実践指導者」(以下それぞれ運動指導士,実践指導者と略す)を取り上げたい.これらは,厚生省が昭和63年から進めてきた「アクティブ80ヘルスプラン」の一環として養成された,健康づくりのための運動指導者である.これらの資格を取得するには,保健婦,管理栄養士,体育系大学卒などの一定の資格要件のもとに養成講習会を受けた後,試験に合格しなければならない.また,5年ごとの更新のために所定の単位を取らなければならない.なお,いずれも健康体力づくり事業財団による資格である.
鹿児島県では,平成7年に県内の運動指導士・実践指導者からなる鹿児島県健康づくり運動指導者協議会が発足し,研修などの活動を行っている.筆者は運動指導士の1人として平成9年4月から当協議会の下部組織の6支部の1つである姶良支部の支部長を仰せつかっている.新米支部長の初めの仕事は,会員向けの研修会に関するアンケート調査であった.ところが,寄せられた回答の中に「資格更新の予定はない」という意見があったため,さらに詳しくインタビューを行った.その結果,このような回答の背景として「これらの資格を保有するメリットや運動指導士・実践指導者の役割がよくわからない」ということが明らかになった.
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