特集 公衆衛生の視点からみた事故予防
小児の事故予防
田中 哲郎
1
1国立公衆衛生院母子保健部
pp.255-259
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901866
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米国科学アカデミーは1988年に「事故は米国が抱えている公衆衛生問題のうちで,最も理解が不足しており,事故の研究によって,罹病率や死亡率は大幅に減らすことができ,人道上も重要であり,また,財政的にも節約が可能と考えられ,対策にはさほど大きな費用は必要としない」と報告1)し,これを受けるかたちで1992年には疾病対策センター(CDC)内に国立事故防止センターが設置され,事故対策に乗り出している.
わが国においても事故の問題は米国と同様の状況にあるものの,事故が公衆衛生上の大きな課題と考えている人はまだ少ない.ここでは子どもの事故の問題について考えてみることとする.
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