調査報告
多種家族会の交流による保健所地域保健活動の活性化の試み
中村 希明
1
,
上條 好一
2
,
大山 順子
2
,
小口 徹
3
1川崎市高津保健所
2川崎市麻生保健所
3北里大学看護学部
pp.226-228
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901451
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昭和40年の精神衛生法改正によって,それまで精神病院中心になされてきた分裂病家族会育成の主体が,保健所に移されることになった.川崎市においては,市立精神衛生相談センターの技術指導によって保健所家族教室を母体にとした川崎市あやめ会が設立され,市内の保健所で月1回家族集会が開かれるようになった.しかしその自主活動はリーダーの高齢化に伴って次第に停滞気味になっていった.
昭和53年に家族会が活動方針を地域作業所の設立運動に切替えてからその活動性はやや高まった.しかし,平成4年においても市内9保健所のうち地域作業所を有するものは5地区に過ぎず,特に最北部の麻生地区では月1回の家族例会すら隣接の多摩区と合同でしか開かれず,作業所も遠隔地の多摩家族会が運営する,きた作業所に依存するなどその活動は最も停滞していた(表1).
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