連載 地域口腔保健—歯科医師会の実践
生涯歯科保健推進事業としての成人歯科保健—大阪府歯科医師会
杉本 憲治
1
1大阪府歯科医師会
pp.272-274
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901244
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はじめに
生涯歯科保健推進事業は,大阪府歯科医師会と大阪府の間で委託事業として始まった事業であり,ご理解をいただくために概略説明をさせて頂く.
21世紀初頭には4人に1人が65歳以上という高齢社会の到来が予測されている.また国民の健康に関しての価値観も多様化,高度化し,老後の自立志向と相まって,その様相が大きく変化してきている.高齢社会において愉快に,豊かに,しかも健やかな人生を送り,長寿を全うすることが,すべての人々の願望である.そこで大阪府歯科医師会では,会を挙げて生涯にわたる一貫性のある歯科保健の推進を図るべく,「生涯歯科保健推進協議会」(図)を発足し,具体的に事業推進するために7班構成とし,積極的に事業推進を行ってきた.事業開始3年目には指針に相当するガイドラインを発刊し,なにぶんにもスケールの大きい事業であり,予期しえない難問題も発生するのではと危惧したわけである.
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