特集 母子保健と福祉
子育て支援のネットワークづくり—主として行政管理的な対策について
安藤 延男
1
1福岡県立大学
pp.465-468
発行日 1994年7月15日
Published Date 1994/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901067
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昨年の秋だったか,ある新聞の朝刊で,次のような見出しの記事を見た.「わが子が発熱…どう対処?/薬頼み,新人ママ/伝わらぬ育児体験/背景に核家族や少産化(久留米大学医学部小児科:吉田一郎助教授調査)」という内容であった.とにかく,“子育てがストレスの原因になっている,しかも,それが親の意識や行動を規定し,ひいては親子関係の正常な発達をも阻害している,そのため,幼児虐待などの子育て燃え尽きシンドロームを誘発しているのでは…”というのが,その記事の趣旨である.
一方,最近の子供の出生率低下についてはいろいろな議論がある.しかし,それらを総括すれば,若い人たちの意識が,「子供=子宝」から「子供=コスト(費用)」へと,大きく変化していることに帰着するだろう.
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