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厚生省の「地域保健の総合的見直し」を考える
長岡 常雄
1
Tsuneo NAGAOKA
1
1東京都立川保健所
pp.265-269
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900785
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●はじめに
厚生省は地域保健の総合的な見直しを行うとして,公衆衛生審議会で「地域保健基本問題研究会」を平成5年1月に設置した.この研究会は平成5年春を目途に,地域保健の総合的な見直しについての検討結果をとりまとめ,公衆衛生審議会に報告する予定となっている.
今回の見直しの理由として厚生省は「人口の高齢化,価値観の多様化,疾病構造の変化等に対応して,住民のニーズに対応したきめ細かな保健サービスを,地域の実情に応じて効果的に提供する観点から,地域保健関係の事業や実施体制について,必要な見直しを検討することとする」としており,見直しの基本的な考え方として表のような考え方を示している.
またこれに先立って,平成4年12月に全国衛生部長会に厚生省の考え方を示し,これに対する衛生部長会の意見の取りまとめを要請している.この時示した厚生省の考え方は,「(1)保健所法は昭和22年の法制定以来大きな改正をしていないが,地域保健をめぐる環境が大きく変化している.このため公衆衛生審議会に有識者からなる「研究会」を設置し検討結果をまとめ,平成6年の通常国会において法改正を行いたい.
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