特集 職場環境と健康管理—産業看護の課題
職場の健康管理—健康診断
荒記 俊一
1
,
横山 和仁
1
Shunichi ARAKI
1
,
Kazuhito YOKOYAMA
1
1東京大学医学部公衆衛生学教室
pp.477-481
発行日 1992年7月15日
Published Date 1992/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900607
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■健康診断の概念
産業保健の目的は働く人々の健康を守り育てることにある.健康障害の所在の認知・評価・診断と同定された健康障害のコントロールは産業保健活動の基本である.健康診断(health examination)は,環境管理,健康教育,健康相談,臨床サービスとならんで,産業保健の主要な実践活動を構成する.
健康診断は,集団の中からあるレベル以上の健康障害をもった人々をできるだけ早期にえり分ける操作(スクリーニング)である.健康診断は個人を対象に行われることもあるが,この場合でも通常対象者の多くは「健康」な人々である.健康診断は,質問紙,面接,医師の診察,臨床検査などによって行われる.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.