特集 これからの公衆衛生看護教育を考える
これからの公衆衛生看護教育
百々 英明
1
Hideaki DODO
1
1大阪府立公衆術生専門学校
pp.76-80
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900513
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■はじめに
寿命の伸長という人類の夢が実現しつつあり,わが国では平均寿命の延長に見られるように,人生80年時代を迎えている.さらに,21世紀に向けて,極めて急速に人口の高齢化が進行すると見込まれている.このことは,人生50年というライフサイクルを前提とした社会システムから,人生80年というライフサイクルを前提とした社会全体の構造調整を進めてゆく必要に迫られている.
保健・医療・福祉の分野でも,変動する社会環境のなかで,こうした社会情勢にどう対応すべきか大問題である.
新しいシステム構築には,制度・組織・経済的基盤の確立はもちろんだが,人的資源の確保は不可欠である.保健・医療・福祉施策推進に重要な看護力の確保について,厚生省では昭和60年に,「看護制度検討会(滝沢 正座長)」を発足させ,21世紀へ向けての看護制度のあり方について,種々の提言がまとめられた(昭和62年).看護関係従事者のうち,保健婦の養成を,教育面を中心に見てみたい.
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