保健婦活動—こころに残るこの1例
小児虐待を疑って
土井 節子
1
1大阪府門真保健所
pp.268
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900076
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Aちゃん(女)とBちゃん(男)は双胎で,昭和63年1月に在胎26週で生まれた.それぞれ864g,1,023gだった.母親は嫁いできた中国人である.
未熟児センターを退院後,訪問すると,二人とも足にタオルを巻きつけられ,さらに,その上を紐で結ばれていた.保健婦は初めてのそのさまを見て驚いたが,母親は,「国で友人もしていた.行儀が悪いから」との返答だった.まだ日本語が十分でなく,その上国籍の違いによる文化や育児方法の相違は,その後の関わりを続けていく上で,思った以上に大きいものだった.
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