映画の時間
—「私と飲んだ方が、楽しいかもよ?笑」付き合いで参加した学生最後の飲み会、“彼女”から届いたショートメッセージで、“僕”の人生が動き始めた ——。—明け方の若者たち
桜山 豊夫
pp.83
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209776
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コロナ禍の中で、若年者の貧困や、新卒者の就職活動が困難になっている状況が関心を集めていますが、今月ご紹介する『明け方の若者たち』でも、冒頭、困難な就職戦線を勝ち抜き内定を取った大学生たちのお祝いの飲み会の場面から映画が始まります。舞台は2012年の東京、新宿からほど近い明大前駅近くの沖縄料理店です。
主人公の「僕」(北村匠海)はその飲み会で「彼女」(黒島結菜)に出会います。ひょんなことから2人は飲み会を抜け出します。同じ学年と思った彼女は、実は大学院生で2歳年上だと言います。そんなことが気にならないほど意気投合した2人はデートを重ねていきますが、どことなく「彼女」には秘密があるような雰囲気が漂っています。
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