連載 川崎市総合リハビリテーション推進センター発 インクルーシブな社会を実現させるために地方自治体ができること・1【新連載】
川崎市地域リハビリテーション発展の歴史とその思想
竹島 正
1
,
野木 岳
1
,
左近 志保
1
1川崎市総合リハビリテーション推進センター
pp.68-75
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209772
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本連載に当たって
川崎市は、神奈川県の北東部にあり、多摩川を挟んで東京都と隣接した、細長い地形をしています。1924年に人口約48,000人で誕生し、工場の誘致により工業都市として急速に発展しましたが、第二次世界大戦の空襲によって焦土化します。戦後は、京浜工業地帯の中核として再び発展を遂げますが、同時に深刻な公害と大気汚染が発生し、「公害の街 川崎」と呼ばれます。しかし、市民福祉の充実と新しい都市環境づくりへの努力を積み重ねつつ、1972年には札幌市、福岡市とともに政令指定都市となりました。現在の人口は154万人です。多様性や自由が、川崎の新しい未来への可能性につながるとして、ブランドメッセージ「Colors, Future! いろいろって、未来。」を掲げ、「最幸のまち」となることを目指しています1)2)。
障害児者のリハビリテーションについては、後述するように、障害の種別を超えた地域リハビリテーション体制の構築に取り組んできました。2021年4月には、官民複合施設「川崎市複合福祉センターふくふく」の中に川崎市総合リハビリテーション推進センター(以下、総合リハ推進センター)を開設しました(図1)。「ふくふく」という名称は、福祉・幸福・福寿などの「福」が持つ優しい響きから付けられたものです。
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