連載 睡眠と健康を考える・6
睡眠呼吸障害(SDB)
田島 朋知
1
,
和田 裕雄
2
,
木村 真奈美
1
,
佐藤 准子
2
,
谷川 武
2
1順天堂大学大学院医学研究科公衆衛生学講座 博士課程
2順天堂大学大学院医学研究科公衆衛生学講座
pp.304-310
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209124
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
1976年にスタンフォード大学のグループが睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)を最初に報告した.SASは,以降の疫学研究の蓄積によってcommon diseaseであることが明らかになってきた1).睡眠中の呼吸異常は睡眠呼吸障害(sleep disordered breathing:SDB)と呼ばれる.SDBは心血管障害や認知機能低下に至る疾患である.SDBは,職域では従業員の健康問題や職場でのミス,交通事故と関連することが明らかになってきた.SDBのスクリーニングと診断・治療を適切に行わなければ,企業は民法の使用者責任を問われる可能性もある.企業がSDB対策を行うことは,発展的に健康経営を推進できる可能性がある.
本稿では,職域でのSDB対策と健康経営のための方針を提案する.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.