特集 子ども政策の総合化・包括化
乳幼児の社会的養護の現状と課題—英国の家庭養育移行からの示唆
上鹿渡 和宏
1
1長野大学社会福祉学部
pp.774-779
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208991
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はじめに
2016年に抜本的に改正された児童福祉法(以下,改正法)を受けて,2017年8月に新しい社会的養育ビジョン(以下,新ビジョン)が発表された.何らかの理由で親との生活を続けられなくなり,社会的養護の対象となる子どもに対して,社会がどう対応すべきか具体的に示された.本稿では,わが国における乳幼児の社会的養護の現状と,今後求められる変化について,なぜそれが必要とされ,どのようにこの変化を現場にもたらすことができるのかを探る.世界の動向,英国の経験も参考にしながら,長野県の「うえだみなみ乳児院」(社会福祉法人敬老園)における取り組みを示す.また,今後の課題についても述べる.
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