連載 [講座]子どもを取り巻く環境と健康・22
社会経済要因の影響—(1) 死産,早産,出生体重
花岡 知之
1
,
田村 菜穂美
1,2
,
岸 玲子
1
1北海道大学環境健康科学研究教育センター
2北海道大学大学院保健科学院
pp.943-948
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208573
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死産,早産,出生体重は公衆衛生において重要な課題である.これらに影響する要因の一つとして社会経済要因が指摘されてきた.社会経済要因は対策によって予防あるいは変容できる要因でもあるので,丁寧に検討する価値がある.しかし実際に社会経済要因がどのように生活習慣や医療に影響した結果として胎児の発達に差がでるのかは未だに仮説の域をでない部分が多く議論の余地がある.また時代によって変化する要因でもあるため経年的な観察により仮説を立て,よくデザインされた疫学研究によってその詳細が解明されることが期待される.
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