書籍紹介
『地域包括ケアと地域医療連携』—二木 立 著 勁草書房 2015年
pp.308
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208414
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団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降,医療需要と認知症高齢者のさらなる増加に備え推進される地域包括ケアの展望を問う.前著『安倍政権の医療・社会保障改革』以降2年弱の医療・社会保障制度改革の動向を歴史的な視点から包括的・複眼的・実証的に分析,地域包括ケアと地域医療連携を統一的に検討する.
「安倍首相・安倍政権は,2014年12月の総選挙で議席面で大勝して以来,国民や野党,大半の憲法学者の強い反対を押し切って安全保障関連法案の強行成立を図るなど,政治・外交面で「タカ派」的政策・行動をますます強めています.医療政策に関しても,歴代政権が進めてきた公的医療費抑制・患者負担拡大と医療への部分的市場原理導入(営利産業化)を,一段と加速しつつあります.(略)しかし,本書を読まれれば,医療・社会保障については今後も「抜本改革」(病院病床の大幅削減や医療の全面的営利産業化等)はなく,あくまで「部分改革」(その中核が地域包括ケアシステムと地域医療構想)にとどまること,および公的医療費抑制や医療の営利産業化は決して「避けられない現実」ではなく,別の選択肢もあり得ることをご理解いただけると思います.」(はしがきより)
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