連載 リレー連載・列島ランナー・80
子ども虐待予防から産後うつ対策へ—福岡県妊娠期からのケア・サポート事業
岩本 治也
1
1福岡県保健医療介護部 健康増進課
pp.801-804
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208309
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概要
近年,妊娠・出産や育児を取り巻く環境の変化に伴い,子どもへの虐待が問題となっています.虐待の背景の一つとして,母親のハイリスク要因の存在が明らかとなっており,虐待を予防するためには,ハイリスク要因を抱える妊婦に対し関係機関が支援を行う連携体制が必要とされています.
そのため,福岡県では,医療機関,市町村,県保健福祉(環境)事務所(県の保健所)等の連携のもと,2010年度から「妊娠期からのケア・サポート事業」を開始し,妊娠期からの早期介入および養育支援を行うことにより,乳児虐待防止を図る取り組みを行っています.この取り組みは,当初は市町村窓口でのハイリスク妊婦の把握から始まりましたが,2013年度からは産科医療機関等も事業にご参加いただいています.
そこで,本稿ではこの事業の経緯,現状,課題等についてお伝えします.
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