進展する地域医師会の公衆衛生活動
郡山医師会の公衆衛生活動(3)—産業保健への取り組み
丹治 芳男
1
,
菊池 辰夫
2
,
原 寿夫
3
,
相崎 雄二
4
Yohhio TANJI
1
,
Tatsuo KIKUCHI
2
,
Hisao HARA
3
,
Yuji AIZAKI
4
1郡山医師会
2郡山医師会地域保健
3郡山医師会老人保健
4郡山医師会産業医
pp.632-633
発行日 1989年9月15日
Published Date 1989/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208020
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■産業保健の活性化が求められる東北地方
相崎 郡山医師会が産業医小委員会を組織したのは昭和54年度です.当時の福島県を含めた東北地方全体の産業構造は,大企業がほとんどなく中小企業,特に小零細企業という地域的特性がありました.周知のように労働安全衛生法では,49人以下の従業員の事業所では産業医を置く必要もないし,労働衛生関連の事項については届け出義務がありません.
そのために東北地方全般で,産業医活動がどちらかといえば行政も含めて,医師会での産業医活動もおざなりにされてきたといえます.福島県でも同様です.県内では浜通りと呼ばれているいわき市を中心にした太平洋側は,かつての炭鉱地帯でけい肺の問題や現在では合成化学のメッカで有機溶剤の問題などがあり,そこへの産業医活動が求められ,産業保健活動に対する事業主ニーズがあります.これらのニーズから地域医師会での産業医活動のかかわりが始まっています.
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