調査報告
名古屋市で販売されているサワガニの宮崎肺吸虫寄生状況
千種 雄一
1
,
塩飽 邦憲
1
,
角坂 照貴
1
,
金子 清俊
1
Yuichi CHIGUSA
1
,
Kuninori SHIWAKU
1
,
Teruki KADOSAKA
1
,
Kiyotoshi KANEKO
1
1愛知医科大学寄生虫学教室
pp.69-71
発行日 1988年1月15日
Published Date 1988/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207609
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はじめに
従来人体肺吸虫症としてはウェステルマン肺吸虫Paragonimus westermaniによるものが知られていたが,1974年に宮崎肺吸虫P.miyazakiiによる初の人体症例が報告されて1)2)以来,100例以上の症例報告がなされている3).本症の多くは飲食店で供されるサワガニの生食によることが知られている.しかも,最近は流通機構の発達や食生活の多様化に伴ってサワガニが一般の小売店でも販売されるようになってきている.
筆者らは,名古屋市内の5店舗で食用または愛玩用として販売されているサワガニについて,肺吸虫メタセルカリア(以下Mcと略す)の寄生状況を調査したので報告する.
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