発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007131161
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29歳女。中国から来日し、中国へは度々帰省していた。発熱を主訴に受診し、末梢血の白血球数と血清CRPの上昇を認め、好物のカニを加熱不十分な状態で摂取していたことから、寄生虫疾患が疑われた。更に、血清の宮崎肺吸虫(Pm)及びWesterman肺吸虫(Pw)の抗体が陽性であったことから肺吸虫と診断され、praziquantel経口投与により改善した。Binding inhibition ELISA法で、Pm抗原処理により高い阻止率を認めたため、宮崎肺吸虫症と診断された。便からは鉤虫卵を検出し、濾紙培養でアメリカ鉤虫と同定されたが、入院中の便検査では肺吸虫卵は検出されなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2006