日本列島
第29回日本病院管理学会総会開催される—沖縄
伊波 茂雄
1
1沖縄県環境保健部
pp.35
発行日 1982年1月15日
Published Date 1982/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206457
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第29回日本病院管理学会総会が昭和56年11月19,20日の2日間,那覇市内で関係者約300人余が集まり開催された.同学会が沖縄県で開催されるのは初めてのことである.学会では病院の機能をどう向上させるか,病院の財政,離島医療システムなどについて発表,討議がなされた.また25の研究発表が行われたが,東北大学医学部車田助教授は「医療危機と医療倫理」と題して講演し,そのなかで「現在一部の医療機関において患者の医療不信の原因になるような一連の医療行為がなされ,医療に対する社会の関心も高まり,医療危機が叫ばれている.本来1対1の医師対患者関係であるものに第3者の介入が生じ,また医療技術が商品化され,人間が対象化される傾向にある.医療が内部崩壊しないために医の倫理が問われている」と述べた.
2日目には「離島医療システム」と題してシンポジウムが行われたが「離島性」,「離島等における受療様態」,「離島駐在保健婦の業務を通して」,「離島勤務医の立場から」,「沖縄県の離島医療状況と,へき地包括医療情報システム」,「長崎県の離島医療」,「へき地医療と病院」などが発表された.
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