特集 公衆衛生50年の回顧と展望
母子衛生50年の回顧と展望
丸山 博
1
Hiroshi MARUYAMA
1
1元大阪大学医学部
pp.12-14
発行日 1986年1月15日
Published Date 1986/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207173
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■はじめに
小児保健の課題を与えられたが,これは林路彰君の方が適任であり,また大阪大学の退役者の丸山博よりも新進現役の東京女子医大の丸山博教授(小児科)が適任なのにと,編輯子の手違い(?)を遺憾とするが,病臥中のため今更どうすることもできない破目になってしまった.
「公衆衛生50年の回顧」なら,私にとっては,乳児死亡とPerinatal Death,また死産・妊産婦死亡と一連の研究が戦前10年にわたる大阪大学衛生学の梶原三郎先生のもとでの成果であった.戦後と戦時中にその業績を世に問うたが,将来日本の展望については,常識以上には今のところ出られそうもなく,殊更に言うことはない.しかしいわゆる発展途上国の人口問題究明には,ふるい時代の研究でも,それ相応の利用効果があることは明らかである.今その実証的研究が進められている.
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