特集 学校保健—心の健康づくりを中心に
学校給食の問題点と存在理由
豊川 裕之
1
Hiroyuki TOYOKAWA
1
1東京大学医学部保健学科疫学教室
pp.751-756
発行日 1985年11月15日
Published Date 1985/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207143
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■はじめに
学校給食を廃止してはどうか,あるいは再検討すべき状況ではないか,という意見が徐々に高まっている.その代表的なものが第二次臨時行政調査会内での論議であるが,そのほかに地方自治体でも,地方財政の逼迫が動機となって,その存廃や内容変更が検討されているので,学校給食は今,曲り角に立っているといえよう.
しかし,検討の動機が行政・財政の面から来ているので,どちらかというと財政や人件費の絡みで論じられることが多く,学校給食の学校保健上の意義は無視されているおそれがあるのは困ったことである.そこで,本論文では「学校保健—心の健康づくりを中心に—」の一つとして,学校給食の意義とあるべき姿を整理する.
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