調査報告
保育園中心のA型肝炎流行に果たす無症状感染幼児の役割について
吉原 幸治郎
1
,
宮永 修
1
,
福山 邦昭
1
,
隅田 いく男
1
,
小栗 良介
2
,
勝田 京一
1
Kojiro YOSHIHARA
1
,
Osamu MIYANAGA
1
,
Kuniaki FUKUYAMA
1
,
Ikuo SUMIDA
1
,
Ryosuke OGURI
2
,
Keiichi KATSUTA
1
1唐津赤十字病院内科
2唐津赤十字病院小児科
pp.346-348
発行日 1985年5月15日
Published Date 1985/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207054
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■はじめに
昭和58年9月より昭和59年1月にかけて佐賀県唐津市を中心とした地域に急性A型肝炎の多発を認め,同時期に当院へ入院した急性肝炎患者31人中16人が,唐津市内にあるC保育園関連のA型肝炎患者であった事より,同保育園でのA型肝炎流行を疑い疫学的調査を行った.その結果,26人のA型肝炎患者及び7人の無症状感染者を確認し,またその流行が同保育園の1歳児クラスに通園する無症状感染幼児を介し,その家族へと伝播する感染経路が推定された.今回,A型肝炎の流行に果たす無症状感染幼児の役割について若干検討したのでここに報告する.
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