日本列島
ハブ対策連絡会議を開く!!—沖縄
伊波 茂雄
1
1沖縄県環境保健部
pp.953
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206443
- 有料閲覧
- 文献概要
沖縄県の保健所業務のうち,他都道府県の保健所の実施していないものが3つある.その1つは保健所保健婦が全市町村に駐在して地域保健活動の中核的役割を果たしていること,更に保健所が結核,性病等の治療業務を行っていること,そして3つめにはハブ対策を担当していることである.いずれの業務も沖縄県の地理的社会的諸条件下において歴史的に行政経験を重ね創意工夫が凝らされて確立された制度である.特にハブ対策は沖縄県では重要な業務であり,春を迎えハブの活動が活発になって咬症患者が増える矢先,4月28日に県下6保健所(7つの保健所があるが,宮古保健所管内人口約6万人の居住地にはハブは生息していないので6保健所の業務となっている)からハブ対策担当者を集めた連絡会議が開催された.この連絡会議は今年度からハブ対策事業が保健所業務として正式に位置づけられたため,その事務の徹底と,市町村への指導,監督を強化していくために県環境保健部薬務課が主催して開かれたものである.なお薬務課が所管しているのは,ハブ咬症治療用血清の開発研究事業を当初から今日まで同課が所管してきたことから業務の1本化ということで定められたものである.
ハブ対策は,咬症対策事業と咬症を未然に防止するための駆除対策事業等の両面から推進していく必要がある.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.