講座 公衆衛生従事者のためのソーシャルワークの手引き
【Ⅱ】危機介入(下)
荒川 義子
1
Tomoko ARAKAWA
1
1神戸女学院大学ソーシャルワーク
pp.275-279
発行日 1980年4月15日
Published Date 1980/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206069
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■はじめに
前回は,危機介入の基礎である危機理論の歴史的な流れ,危機介入と伝統的な援助法との相違点,危機の定義と危機回復過程,危機介入の適用の基準および技法について概観した.
今回は,これらの理論,介入技法が医療および公衆衛生領域において具体的にどのように適用されるか,すなわち危機状態にある患者,家族がどのような段階を通って危機から回復し再適応していくか,という過程,そして,その各段階で示す対処機制,反応を理解することにより,どのような対処課題を設定して援助することが可能かを二,三のケースを通して検討してみよう.
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