特集 第20回社会医学研究会総会報告
一般演題A-3〜6 抄録
山下 節義
1
1奈良県立医科大学衛生学教室
pp.196-199
発行日 1980年3月15日
Published Date 1980/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206044
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A-3.地域の特殊性と乳幼児健診のあり方
1975(昭和50)年の保健所の特別区への移管は,地域に合致した身近な保健サービスの提供が,その目的の一つであった.荒川保健所においても,この目的に沿って職員による種々の努力がなされてきたが,1歳6カ月児健診の実施もその実践の一つである.1977(昭和52)年4月から厚生省通達に先がけて1歳6カ月児健診を開始するようになったのは,次のような背景によるものである.当時,乳幼児健診に従事している職員の検討会で,下記のような問題点が指摘されていた.
(1)荒川区には家族労働に依存した自営業が多く,このため子供に十分目が届かず,親の育児態度に起因する発達のおくれが目立つ.
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