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用語解説
豊川 裕之
pp.104
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205776
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- 文献概要
▶レパラダイム(範型,paradigm)
クーン(Thomas Kuhn)が『科学革命の構造』(みすず書房,The Structure of Scientific Revolutions,1962)でこの言葉を提起して以来,よくゆきわたっている.クーンは「パラダイムとは,一般に認められた科学的業績で,一時期の間,専門家に対して『問い方』や『答え方』のモデルを与えるもの」と定義している.つまり,明文化された理論体系を指しているが,またある場合には漠然とした価値観や世界観を指していることもあるので,現在では多少の混乱が生じている.村上陽一郎は『近代科学を超えて』(日本経済新聞社)において,科学理論の客観性が「パラダイム」を共有する「科学者集団」とその周辺の社会のなかでのみ保証されている,と述べているが,これは注目すべきである.なお,科学革命とは新しいパラダイムができあがること,とクーンは述べている.
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