特集 予研30年の歩み—伝染病の推移
インフルエンザ
福見 秀雄
1
1国立予防衛生研究所
pp.569
発行日 1977年8月15日
Published Date 1977/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205442
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予研の中にインフルエンザセンター設置さる■
ちょうど予研ができた頃,A型インフルエンザのウイルスのH抗原がH0からH1に変わった.1947年である.その頃イギリスのアンドリウス博士の提案で,WHOのインフルエンザ情報のネットワークとして世界各国にインフルエンザセンターができ,それに応じてロンドン,ミルヒルの国立医学研究所にインフルエンザの世界センターが設立された.インフルエンザの流行は元来しばしば世界的で,国境を越えて拡大する.その伝構拡大の正確かつ迅速な情報を得,その流行の惨禍に対処するうえで,どうしても世界的なネットワークが必要である.インフルエンザセンターの構想が生まれ,WHOがその線に動いたのである.わが国のインフルエンザセンターは予研の中に設置された.
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