特集 ライフサイクルと地域保健
地域差による保健と福祉
1.ニュータウン
金田 治也
1
1大阪大学医学部公衆衛生学
pp.680-684
発行日 1976年10月15日
Published Date 1976/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205278
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我が国でいう「ニュータウン」は,住宅難の早急な解消をめざした大規模住宅団地としてはじめられたが,既に20年の歴史をもとうとしている.建設当初は,生活施設の不十分な町として悪名が高かったが,今日では近代都市,高級住宅地というイメージさえ持たれている.また,「若い夫婦と子どもの町」にも老人が増加してきた.以下,ニュータウン居住者にみられるライフサイクルの変化と,今後の保健福祉問題について考えてみたい.
ここで紹介するニュータウンは,大阪府下の香里(日木最初の二ユータウンとして,昭和30年日木住宅公団が建設をはじめ,昭和32年に入居開始,昭和36年にほぼ完成,目標人口3万,現在2.6万),千里(大規模ニュータウンとしては日本最初のもの,昭和37年に入居開始,昭和45年に建設完了,目標人口15万,現在13万),泉北(昭和42年に入居開始,昭和51年建設完了予定,目標人口20万,現在11万)の3つのニュータウンである(以1下,香里,千里,泉北と略称する)。
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