特集 地域医療計画と公衆衛生
地域医療のシステム化
上林 茂暢
1
1柳原病院内科
pp.6-18
発行日 1976年1月15日
Published Date 1976/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205124
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2つのシステム化
医療荒廃を打開する方向として,地域医療,医療のシステム化が叫ばれ,そのなかで医療計画の論議もさかんになってきた.そのこと自体,医療危機が患者,国民,医療関係者のみならず,体制側にとっても深刻になっていることの反映といえよう.それだけに,用いられる言葉は同じでも,内容はちがったものとなりかねない.
医療システム化というと,現在ではコンピーューター化,自動化を軸とした医療再編成を前提とする動きが強いが,その可能性・限界・問題点については,「医療システム化の将来—医療産業の技術論的分析」(勁草書房)で述べた.企業サイドより導入が予想されている病院自動化,総合健診システム(AMHT),僻地・救急医療システムに共通する問題として次の点を明らかにしておいた.
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