特集 環境汚染への対応
いわき市医師会の公害対策活動
目沢 秀元
1
1いわき市医師会
pp.600-608
発行日 1975年9月15日
Published Date 1975/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205072
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はじめに
いわき市は福島県太平洋岸の浜通り地区の最南端に位置し,昭和41年10月1日平,内郷,常磐,磐城(小名浜),及び勿来の5市他4町6村が合併して誕生した.その面積約1,228km2は全国一であり,人口約33万は仙台市に次ぎ東北第2位である.世帯数は84,808である.
当地は昔より産炭地で,明治中頃より常磐地区を中心として本格的に石炭鉱業地として発展して来たが,昭和12年小名浜地区に化学工場N会社が設立され,更に関連企業の進出を見た.以来その排出するSO2のため,周辺の黒松は全滅し,葉の厚い闊葉樹のみが枯死をまぬがれた.またその被害は農作物にもおよんだ.
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