特集 地域住民と環境保健
光化学スモッグと地域住民
南雲 清
1
1代々木病院
pp.165-171
発行日 1975年3月15日
Published Date 1975/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204975
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複雑化する光化学スモッグ
「日本群島は半ば海面下に没した山嶽であるから,地勢は一般に山谷多く,平地は海岸に沿ふた低地に及ぶ山嶽の走向に並走する大河流の縦谷にやや広く発達するに止る」1)といわれているが,この沿岸地帯のやや広く発達した平野に急速にコンビナートが建設された.
日本の石油の消費量は1972年で2億0440万klといわれ,重油が約その半分を占め,世界においてもアメリカに次ぐ第2位の9.1%(1971)となっている.また自動車生産量(四輪車)も1973年で708万台でやはりアメリカに次ぐ第2位(18%)である.これらの消費量や生産量は過去よりみると,1972,73年で最高値となっている2)(表1,2).
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