日本列島
底質検査で発見した汚染米—宮城県/精神衛生と地域保健活動—札幌市
土屋 真
pp.31,35
発行日 1975年1月15日
Published Date 1975/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204941
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県市の誘致工場である古川市の電子部品メーカー,「東北アルプス古川工場」のカドミウムメッキ廃液で,排水口下流の出来川や新堀流域産米が汚染された事件がおこった.これは昭和48年6月より県が公共用水域の水銀等の調査をし,水質汚濁防止法に義務づけのない底質の検査をたまたま行って,カドミウム汚染を発見したものである.
この工場は昭和39年,従業員2千人のメッキ部門のない工場として操業を始めた.その後,40年から44年までメッキ排水処理施設を設置してカドミウムメッキを行ったが,廃液処理が不完全で化合物が公共用水域に沈でんし汚染したと推測される.工場側は同工場の排水が汚染原因であることを素直に認めた.
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