研究
島根県八束町における不明肝疾患の実態について
山根 洋右
1
,
加茂 甫
1
,
小谷 勉
2
,
関 竜太郎
2
,
芦谷 斗美子
1鳥取大学医学部医動物学教室
2島根県松江保健所
pp.119-124
発行日 1974年2月15日
Published Date 1974/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204808
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昭和43年頃より,島根県八束町において国保医療統計上肝疾患が増加し,住民の健康管理上,その実態把握,原因究明,対策樹立が緊急の課題となった.
八束町を囲む出雲地方から,弓ケ浜半島にかけて昭和30年代にワイル病の流行があり,また中海の水質汚染が当町の飲料水に関与しているのではないかという危倶,あるいは当町の主産業である薬用人参,花木栽培に用いる農薬の障害などその原因をめぐって,いろいろ取沙汰され,肝疾患発生の背景には当町の歴史的,地理的条件,生活構造が複雑に関与していることが推察された.
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