日本列島
解決された化製場の悪臭—宮城県,他
土屋 真
pp.664
発行日 1973年10月15日
Published Date 1973/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204733
- 有料閲覧
- 文献概要
水産都市にとって頭,毛,骨などの魚の残滓処理は避けられないことです.海洋投棄も困難です.したがってこれらの残滓から,化製場で餌料や肥料が製造されています.しかし最近まで気仙沼市内でも,魚粕製造過程の乾燥時の悪臭が県の臭気規制基準200をはるかに越えて街中をただよい,公害の苦情が絶えませんでした.A工場は2,000,B工場は4,000もあり住民の工場撤去運動にまで発展し大騒ぎになったのです.
これは性能の良い脱臭装置が国内になかったことが主因ですが,さいわい近年,静岡市を始め各地に優秀な外国製プラントが入り,一挙に解決しつつあります.気仙沼市内の化製場でもA工場がデンマーク製のプラントを入れ,B工場は日本製のそれより安価なプラントを入れましたが,どちらも臭気はわずか60前後になってしまいました.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.