特集 救急医療
大学病院における救急医療と医学教育
織畑 秀夫
1
1東京女子医科大学外科教室
pp.398-402
発行日 1973年6月15日
Published Date 1973/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204677
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救急医療については戦後の自動車の普及と平行して社会的重要課題となっているが,これに対する施策に不十分な点が少なくない.しかし最近では交通災害による死者および負傷者が次第に増加しており,好むと好まざるにかかわらず,国民すべてが危険にさらされているわけで,正に交通戦争であって,これを安閑と見ていることは許されない.
このように日本における交通災害の増加を見ても推量できるが,現実にみる交通災害は単なる一部分の損傷でなく,身体の各部の同時損傷を伴うので,脳外科,腹部外科(一般外科)胸部外科,整形外科および麻酔科といった広範囲の科の協力が必要となってきている.したがって,これら各科の横の連絡ないし各科の知識に通じた医師,その他のシステム化が必要となっている.
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